あっという間に今年も残り僅かになってしまいました・・・
主にホームページの更新を担当している事務員です。
上毛義肢に入社したのは今年の4月、本当に早いものでもう半年以上も前のこと。
・・・でもまだ半年・・・ 去年の設立準備から顔をだしていたので、実際はもっと長くいるような気もします(笑)
社会人になってからいくつかの職場を経験してきましたが、義肢業界はこの会社が初めて。
つまりは全くの素人 Σ( ̄◇ ̄;)!!
義足についてもまだまだ勉強中で、見るもの聞くこと知らないことばかりです。
そんな中、もう2ヶ月ほど前ですが、2つの義足が修理で持ち込まれました。
① の写真は、そのうちの1つ。 修理後の写真です。
なんと15年前に作った義足で、まだ現役続投中!!
え?義足って15年とか持つんですか!? ←素人の疑問 その1
お使いのユーザー S原さんは70歳前。
義足使用暦が長く、現在主流の【骨格構造】(こっかくこうぞう)より以前に主流だった 【殻構造】(からこうぞう)の義足をお使いです。
・・・その2つの違いって何なんですか!? ←素人の疑問 その2
気になったので、社長たちにいろいろ聞いてみました。
まず、疑問 その2 について。
② の写真が、現在主流の 【骨格構造】 義足。
人体の構造と同じく、中心軸にパイプなどを使用し骨とみたてて身体を支持し、その上からフォームと呼ばれる発泡樹脂などの軟らかい材料を被せ、肉付け。
この写真は大腿(太もも)切断用の義足なので、膝関節もついています。
うん、骨格構造って名前に納得!
それに対して、以前主流だった ① の写真の 【殻構造】 義足。
足に働く力を外殻(がいかく)で負担・支持すると共に、この外殻の形そのものを手足にみたてていて、海老や蟹のように外側が硬くて強度がある。
なるほど!殻構造ってそういう意味なんだ~。
軽量化や機能の向上を図った結果、骨格構造には チタンやカーボンファイバー、シリコンなどの合成樹脂が使われていますが、そういう材料がなかった時代に作られていた殻構造義足の材料は 木や鉄・アルミ、皮など。
木や鉄 ・・・ お、重そうなんですけど・・・?
しかし一概に 「殻構造は重い!」 ともいえないらしく、上の写真の大腿義足のように膝関節が入ると骨格構造でもけっこう重くなります。
殻構造は外側が重くても中は木材なので、短い義足なら逆に軽いのだとか。
そして疑問 その1 について。
義足の耐用年数はパーツごとに基準が決められており、骨格構造にも殻構造にも もちろん耐用年数はあります。
でも、壊れた箇所や破損具合にもよりますが、修理をすれば使えるのも事実。
特に殻構造義足は、造りがシンプルなだけにとても丈夫なんだそうです。
(確かに、見た目にも触ってみてもあまり繊細さはないかも・・・)
自分の肉体と同じで、上手に手を入れていけば長く付き合っていけるんですね。
それにしても15年も現役選手の義足は、いまでは珍しいかもしれませんね(笑)
基本的にネジがなく、丈夫な木部が多い殻構造義足ならではでしょうか?
右の写真が修理後の2本で、左側が数年前に作った義足です。(面白いので並べて撮ってみました。なかなかないショットかも)
新しい方は 『お出掛け用』、15年選手の方は 『外仕事用』 と使い分けていらっしゃるそうで、なんとご本人も現役バリバリの方なんですね!
「仕事辞めたら、骨格構造の義足を作るかなぁ」
とおっしゃってるそうですが、なんだかその日を迎えるのが寂しく思えてしまいます・・・
是非ともお元気なままで、こちらの2本もお使いいただきたいものです。
修理やメンテナンスは、またいつでもお気軽にご相談くださいね~♪
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